『ためなる』コラムその92:法律事務所の特色~依頼にあった法律事務所の選び方~

法律事務所の特色~依頼にあった法律事務所の選び方~


かなり前ですが、法律事務所の選び方に言及した記事を書いたことがあったと思います。その時は、広告宣伝している法律事務所、特に事務員が対応するばかりで弁護士に連絡がなかなか繋がらないような事務所については要注意といった記事を書いたと思います。

今回は、別視点で法律事務所の選び方についてお話をしてみたいと思います。

弁護士事務所(あるいは弁護士個人)にも得手不得手があります。もちろん、司法試験は通っているので(一部、大学教授などから特別に資格を得ている弁護士もいますが)、最低限の法律知識はもちろんありますし、いわゆるリーガルマインドと呼ばれる、法的な一般常識も持ち合わせてはいます。

しかし、当然のことではありますが、弁護士だからといって、全ての法律を知っているわけではありません(リーガル・ハイのガッキーのように六法全書を丸暗記している弁護士は存在しません(笑))。

そのため、弁護士に依頼される際には、その弁護士が得意な分野の依頼事項なのかをホームページや口コミ(弁護士ドットコムなどでもいいと思います。)で確認されることをお勧めします。とはいえ、地方だと、こういった区別はあまりされていないような気もしますが…

私が考えるに、概ね以下のような分類ができるのではないかと思います(あくまで私見です)。

①いわゆるマチ弁
皆さんが一番想像しやすい弁護士ではないかと思います。
離婚や相続、交通事故や債務整理等、どなたにでも起こり得る問題を得意とすることが多いです。紹介がなく、飛び入りで電話しても対応してもらえる可能性が高いのがこの先生方ではないでしょうか。

②企業法務専門
以前、グッドパートナーというドラマで企業法務が取り上げられていましたが、あそこまでオーバーではないしろ、基本的に企業からの対応を行う事務所です。契約書のリーガルチェックや会社法関連等が中心業務になります。
企業を相手にするということは労務や知的財産などかなり広範囲の守備範囲を持つことが多い事務所です。もっとも、こういった事務所の多くはネット集客をしておらず、個人の方が相談に行かれる場合には照会が必要なことが多いです。また、外資系の場合には、固定の支払ではなくタイムチャージになる可能性があることも理解しておく必要があるでしょう。

③ブティック型
企業法務系に分類されるかもしれませんが、さらにその中で専門色の強い事務所です。
労務系・知的財産系・倒産系等種類は多岐にわたりますが、基本的にはその分野の事件しか扱いません。依頼内容と専門内容がマッチするようであれば、強い味方になってくれると思いますが、その分費用はかさむ可能性が高いです。また、紹介はやはり必要でしょう。

④刑事専門
民事事件はほとんど扱わず、刑事事件を扱う事務所です。
万が一の時は頼りになりますが、国選弁護とは違い、費用は結構かさむことになります。

概ね、以上のような分類になるのではないかと思います。
ご依頼される際の参考になれば幸いです。

 

2025年2月16日 ご執筆c様
(※ 掲載内容は、執筆当時の情報をもとにしております)

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