巷で話題の解決金って何?


小室圭さんがA4計28枚にも及ぶ書面を公表しました。
私は直接全文を読んだわけではないですが、どうやら、当該文書の中では、元婚約者の方に対して、金員を支払う義務はないので、いかなる名目であれ、金員を支払うとすると、小室さん親子が借金を踏み倒したことになるので、支払わないといった趣旨のことが書かれているようです。

ここで、橋下徹元大阪市長も某テレビ番組内で発言していましたが、「いかなる名目でも・・・」という表現には、法律家としては大きな違和感を覚えます。
実際、4月12日時点での報道では、小室さんは「解決金」をお支払いする意向、と報じられています。

通常、紛争状態において、弁護士を介して解決する場合、名目はともかくとして、合意書に相当する書面を作成します。そうすることで、後に同じトラブルが再発することを防ぐためです。
金銭トラブルの場合には、よくある文例としては

  1. YはXに対し、本件の解決金として金●●円の支払義務があることを認める。
  2. YはXに対し、前項の金員を令和●年●月●日限り、X指定の預金口座(●●銀行●●支店 普通預金 口座番号:●●●● 口座名義:●●●●)に振込送金の方法によって支払う。なお、振込手数料はYの負担とする。
  3. X及びYは、本合意書に定めるもののほか、何らの債権債務を有しないことを相互に確認する。

といった形で、ここに口外禁止条項やその他の紛争に合わせた条項を挿入していくことになります。そして、この第1項で登場しているのが「解決金」という名目です。解決金というのはトラブルを解決する対価としてその代償を支払う、というものであり、特に貸金であるとか慰謝料であるとか、といった事実をY側が認めるものではありません。つまり、小室さんの例であれば、合意書の中に「貸金」やその「返還義務」があることを小室さん側が認める文面が挿入されない限り、特に小室さん側が借金を踏み倒したことにはなりません。
もちろん、世間的には、その名目について精査するまでもなく、借金を踏み倒した、という風評が広がることはあり得ますが、合意書に口外禁止条項を挿入しなければ、世間に対しても、当該金銭が借金の返済ではなく、解決金として支払ったことを正当に主張できることになります。
小室さんの文書の表現に違和感を覚えたのはそのためです。

「解決金」名目で支払うということであれば、大きな問題にはならなかったのではないかと思ってしまいますし、結局支払うのであれば、そもそも公表した文書の意義が何なのか、指導した弁護士がいたのかどうか、いたとすればその戦略がどのようなものなのかも気になるところですね・・・。

 

2021年4月15日 ご執筆c様
(※ 掲載内容は、執筆当時の情報をもとにしております)

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